貸金業法の総量規制について

当サイトでもたびたび出てくる「貸金業法」の「総量規制」と言う言葉!
「貸金業法」と言う言葉から、お金を借りる際の法律と言う事はお分かりだと思いますが、詳しい内容は把握していない方の方が多いのではないでしょうか?
お金の工面に困っている方の中には「そんなもの知ってる」と言う方も、もちろん少なくはないと思いますが、ここではおさらいの意味で「貸金業法」の「総量規制」について説明したいと思います。

総量規制

総量規制とは

総量規制とは、2010年6月18日より完全施行された借入ついて定められた法律である「貸金業法」が大きく変わったことにより、導入されたルールの一つです。
借入返済によって生活が圧迫され市民を守ると言う名目で作られたその内容は、「貸金業者が個人に貸付する際、年収の3分の1を超えて貸付けてはならない」というものです。

一部、総量規制の除外または例外のローンもあるため、実際にお金の借り過ぎで苦しむ人を救えているのかは今でも疑問視されているものの、実施前に比べると、5社以上サラ金から多重債務している人数は100万人以上減少・個人の自己破産件数はピークであった2003年に比べて半減・多重債務が原因の自殺者も2/3に減少などの一定の効果は出ています。

夫婦の場合は合わせた年収の3分の1まで借り入れ可能

改正された貸金業法では「配偶者貸付け」と呼ばれる制度も定められており、

●配偶者からの同意書(信用情報提供と金銭消費貸借契約への同意)
●住民票、または戸籍謄本の提出
●配偶者の収入証明書

などの借入をするための条件と書類を満たした場合には夫婦合わせた年収の3分の1までは借入れることが可能となっています。
ちなみにこの制度は総量規制の例外規定に当てはまります。
ただしこの制度に積極的でない貸金業者もありますので、必ず審査に通るわけではありません

年収の定義

重量規制での年収とは以下の内容を指しています

■給与収入
貸金業法における給与収入とは、社会保険料などの控除分・賞与・各種手当(交通費・残業手当・住宅手当など)を含めた総支給額のことです。
すなわち手取りではなく控除前の額面給与のことです!
■年金
公的年金(国民年金・厚生年金・旧共済年金)、私的年金(公的年金以外の年金)
どちらも年収とみなされます。
■賃貸収入
個人として不動産賃貸している場合の収入も年収に含まれます。
賃貸収入に含まれるのは、礼金や更新料、共益費、保証金なども含まれます。
■個人事業の事業所得
なんらかの個人事業を営むうえで得た所得も、年収に含まれます。
事業所得であるため、売上から必要経費を除いたものが年収とされます。

収入全てが年収になるかと言うとそれは異なり、宝くじなどによる当選金やギャンブルによる収入、保険金による収入、投資による収入、退職金など退職時の一時的な収入などは総量規制における年収には含まれません!

借入先である貸金業者は年収をどのように調べるのか

年収の申告は、基本的に自己申告となっている貸金業者が大半です。
ただし以下のどちらかに該当する場合は、収入証明書の提出を求められます。
■1貸金業者から50万円超の金額を借りるとき
■貸金業者からの借入総額が100万円を超えるとき

個人事業者へのダメージが大きい

総量規制によって、もっとも影響を受けたのが個人事業主と言われています。
個人事業の事業所得も収入と定義されてますが、この総量規制の完全実施後、資金調達が容易ではなくなり経営破綻してしまう個人事業主が増加してしまいました。

総量規制の対象

借入

借主の対象は個人だけで法人は対象外とされてます。
また、貸金業法は貸金業者を規制する法律であり貸金業法の中の総量規制は貸主側は、お金を貸す商売をおこなっている行政に登録している業者のことをさします
例で例えると消費者金融、クレジットカード会社、信販会社、リース会社などとなります。

総量規制の除外と例外

年収の3分の1までの借入しかできないと定められた重量規制ですが、重量規制には「例外」と「除外」と言う形で年収の3分の1以上の借入を出来るないようもあります。

■総量規制の除外
融資を受けても、貸付残高に含まれない貸付のことです。
除外対象は以下の項目内容となっています
・不動産購入または不動産に改良のための貸付(つなぎ融資を含む)
・自動車購入時の自動車担保貸付
・高額医療費の貸付
・有価証券担保貸付
・不動産担保貸付
・売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付
・手形(融資手形を除く)の割引
・金融商品取引業者が行う500万円超の貸付

■総量規制の例外
貸付の残高として算入されますが、年収の3分の1を超える金額でも「返済能力がある」と判断されれば例外的に融資可能な貸付のことで、例外対象は以下の項目内容となっています。
・顧客一方的有利となる借り換え
・緊急の医療費の貸付
・社会通念上緊急に必要と見られる費用を支払うための資金の貸付
・配偶者と併せた年収の3分の1以下の貸付
・個人事業に対する貸付
・預金取扱い金融機関の貸付を受けるまでの「つなぎ資金」に係わる貸付

ちなみに、利用者が多いおまとめローンはこの例外に該当します。
おまとめローンは「顧客一方的有利となる借り換え」の項目に該当するかたちです。ただし利用するにはいくつかの条件があるため、条件を満たさなければ例外の対象とはされません。
【条件】
・借入額の合計で金利を再設定し、月々の返済を決める必要がある。
・新規の借入は完済するまでできないので、おまとめローンを利用している期間は追加でお金を借りることができなく、新たな保証人も立てられない。

銀行カードローン重量規制対象外

年収の3分1までの借入しかできない重量規制があるものの、規制以上の金額を借り入れすることができる方法として銀行カードローンがあります。

銀行カードローンは重量規制の「除外」でも「例外」でもありません!なのに貸付可能か?
その理由は重量規制は消費者金融やカード会社を対象にした「貸金業法」の中で定められており、銀行は「貸金業法」ではなく「銀行法」で運営されているため、法律上は総量規制対象外となるためです。

銀行側も「日銀のゼロ金利政策」の影響から預金運用のためにカードローンに力をいれテレビCMなどでも強く宣伝を行っている状況がここ数年続いています。

銀行カードローンも規制が入る?

多重債務が原因の自殺者や自己破産者を減らすために改正された貸金業法の総量規制ですが、代わりとなる銀行カードローンによって法律本来の目的が薄れてきており、銀行カードローンにも規制をかけるべきと言う声も上がってきています。
現状では政府は早急に新たな規制を行う方針ではなさそうですが、世間の流れを受けて銀行側が自主規制を強めている傾向にあるようです。

※自主規制の一つとして「2018年1月からメガバンクや地方銀行に関わらず即日融資が不可能」となり、場合によっては審査に2週間ほどかかる事もあるようになりました。

クレジットカードのショッピング枠は重量規制の対象外

クレジットカードのショッピング枠も銀行カードローンと同じく総量規制の対象外です。
こちらも「除外」や「例外」ではなく適用される法律の違いであり、ショッピング枠は割賦販売法で定められたルールに従って利用限度額が設定されるようになります。
割賦販売法では、カード会員の支払可能見込額を算出し、支払可能見込額に0.9をかけた金額の範囲内でショッピング枠の利用限度額が設定されます。

総量規制を超えていてもクレジットカード現金化は可能

クレジットカードのショッピング枠は重量規制の対象外であるため、ショッピング枠を利用するクレジットカード現金化は、どうしても早急に現金が必要な場合の最終手段と考えることが出来ます。
銀行カードローンも審査に時間が掛かることや審査自体が厳しくなった今では、即日現金を必要な場合での現金調達の選択肢が非常に狭まっているためショッピング枠の現金化を利用する人たちは増えていく傾向でしょう。
ただし、クレジットカード現金化業者の中には悪質な営業方針の業者も多く、利用の際には信用ある情報を元に優良な業者を見つけ出す必要性があります。